【2017年2月度日本レポート】『モンスト』V字回復の成功要因と「ガチャ価格帯」を調査 – Sp!cemart News

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【2017年2月度日本レポート】『モンスト』V字回復の成功要因と「ガチャ価格帯」を調査

本稿では、「日本マーケットトレンドレポート 2017年2月」の<特集1『モンスト』のV字回復>の一部を抜粋しています。

 


『モンスト』のV字回復


 

2013年10⽉にリリースされた『モンスターストライク』。2016年第2四半期まではアクティブユーザーが減少傾向を⾒せるなどの苦しい流れを⾒せていた本作ですが、2016年10⽉に迎えた3周年の施策などで巻き返し、さらに2017年1⽉には過去最⾼のアクティブユーザー、⽉商、⽇商を記録。今回の特集では、その成功要因を紐解いていきます。

 

 

『モンスト』の遍歴

『モンスターストライク(以下、モンスト)』は、配信から3年以上が経過した現在も国内ではトップゲームと⾔える順位を維持しているタイトルです。

 

1⽉には「世界累計4000万⼈突破」との発表もあり、2016年11⽉のミクシィ社の2017年3⽉期(以下、FY2017) 第2四半期(以下2Q) 決算発表会では、3周年記念イベントなどの影響で本作が10⽉に過去最⾼のアクティブユーザーを達成したことが明らかにしました。さらに、2017年2⽉の第3四半期(以下、3Q) 決算発表会では、本作が2017年1⽉に過去最⾼のアクティブユーザー、⽉商、⽇商(元旦)を記録したことが発表。

 

本作に限らず、どんなタイトルでも運⽤期間が⻑くなればなるほどユーザーはゲームに飽き、それに伴って売り上げは下がっていく。しかし、『モンスト』はこの流れを覆しアクティユーザーと売上のV字回復を⾒せたのです。

 

ただ、『モンスト』は2017年1⽉に過去最⾼の売上やアクティブユーザーを記録したものの、順調に右肩上がりに推移していたわけではありません。

 

 

▲2016年11月開催のFY2017 Q2決算説明会時の森田氏のコメントによれば、「2016年1月も過去最高のアクティブユーザーを記録し、さらに3月には映画『ドラえもん』とのコラボでその記録を更新した。そのあたりがピークだった」とのこと。

 

▲FY2017 Q2の売上高はQ1と比べてさらに下がっています。

 

ミクシィ社のFY2017 2Q 決算説明資料(発⾏:2016年11⽉)に掲載された「国内『モンスト』アクティブユーザー数推移」を⾒ると、2016年3⽉からは徐々に右肩下がりになっており、10⽉で⼀気に増加する形になっています。また、FY2017 3Q 決算説明資料(発⾏:2017年2⽉)の四半期推移の売上⾼では、FY2017の売上が第1四半期(以下、Q1)、Q2と連続で減少しており、Q3でV字回復しています。

 

これまでセールスランキングのトップ付近を維持してきた『モンスト』ですが、リリースからは3年が経過しています。萩野⽒を含む運営側も新しい驚きや体験を提供することが難しくなってきており、ユーザーの「飽きた」「もうやることがない」などの「マンネリ」を⾮常に感じていたという。

 

レポートでは、『モンスト』V字回復の要因をアニメ、リアルイベント、映画、キャンペーン、大型アップデートの観点から分析。なかでも3周年を迎えた2016年10⽉には様々な施策を実施し、アクティブユーザー数を⼤きく伸ばしました。各月のダウンロードランキングの平均順位とTOP10内の回数(上から2016年1月~2017年1月)を見ても、頭ひとつ抜き出ているのが分かります。

 

 

 


 

ここら先の内容は、2017年2月の日本マーケットトレンドレポート(MTR)からご確認ください。MTRをお求めの方は、レポートページよりご連絡いただければ幸いです。

 

【主に掲載されている内容】

・『モンスト』の遍歴
・『モンスト』の2016年四半期 3周年に向けた新しいチャレンジ
・2016年8⽉ アニメに絡めたチャレンジ
・2016年9⽉ XFLAG PARK 2016
・2016年10⽉ ⼤型アップデート
・2016年10⽉ 3周年キャンペーン
・2016年12⽉ 劇場版『モンスターストライク』
・2016年12⽉〜1⽉ クリスマス〜年末年始

・付録(スパイクを見せた月の全キャンペーン施策まとめ)

 

▲付録では、スパイクを見せた10月・1月に実施されていたキャンペーン施策を総まとめ。赤文字はダウンロード・セールスランキングが大きく上昇する要因になったと思われるもの。

 

▲アニメに絡めたチャレンジで奏功した内容を解説(左)。さらに3周年キャンペーンでは時系列とランキング推移を照らし合わせながら、大きく寄与した施策をピックアップ(右)。※こちらの画像では一部ぼかしを入れています

 

 


ガチャ価格帯調査


 

上位タイトルが想定課⾦総額(課⾦額の最⼤値)をどの程度に設定しているのかを調査した結果、想定課⾦総額は以前と⽐べて減少傾向にあることが分かりました。ガチャ単価は以前とほとんど変わらないものの、レアリティやデッキ数を調整することで、想定課⾦総額を減少させていました。

 

高額課金問題に対する各社の取り組み TOP100タイトルの想定課金総額を調査

 

2016年、業界内でガチャに対する⾃主規制の機運が⾼まるなか、JOGA(⼀般社団法⼈⽇本オンラインゲーム協会)やCESA(⼀般社団法⼈コンピュータエンターテインメント協会)がガチャに関するガイドラインを発表しました。

 

これを受け、ガチャの確率を公表しているタイトルも増加。確率の公表以外にも、⼀定回数ガチャを⾏うと最⾼レアリティのカードが確定するといった回数上限(天井)を設けるタイトルも増えてきており、各社の⾼額課⾦問題に対する取り組みがうかがえます。

▲『グリムノーツ』では、ガチャを30回行うと最高レアリティである★5キャラクターが確定する仕様となっています。
▲2017年2⽉にリリースされた任天堂社 の『ファイアーエムブレムヒーローズ』では、ガチャ が最⼤5回1セットになっており、1セット終わってもガチャから★5キャラが出ない場合は、★5キャラの 排出率が0.5%上昇する仕様になっています。この排出 率はガチャを1セット⾏うたびに0.5%ずつ上昇し、★5キャラが排出されるまで上昇し続けます。

以前よりも多くのタイトルが排出率の公表や課⾦の上限設定を⾏っていることは、上記の通りです。しかしながら、上記の取り組みだけでゲーム全体の課⾦額が決まるわけではありません。ガチャの価格やキャラクター、武器の排出率はもちろんのこと、ゲーム内にデッキ数がいくつあるかで課⾦額は⼤きく変わります。また、同⼀カードを重ねることで能⼒を上昇させる限界突破のようなシステムも、課⾦上限を⼤きく上昇させる⼀因に。これらの複雑に絡み合った要素を考慮しなければ、正しい数値を出すことはできません。

 

今回の特集では、上位タイトルが想定課⾦総額(課⾦額の最⼤値)をどの程度に設定しているのかを調査するべく、2016年12⽉の⽉間セールスランキングTOP100にランクインしていたタイトルを対象に、課⾦アイテム価格とガチャ単価を調査しました。

 

リリース⽇の相関性を⾒れば、想定課⾦総額がどのように推移しているのかが分かるはず。また、想定課⾦総額を出すためには、上記に加えて最⾼レアリティの排出率やデッキ数を加味する必要があります。今回は更に、想定課⾦総額がどの要素によってコントロールされているのかを検証。

 

▲調査タイトル⼀覧。2016年12⽉の平均セールスランキングTOP100にランクインしており、ガチャの確率を公表していたのは45タイトルで、今回の調査対象となったのはデッキやユニットの概念がない『ダービースタリオンマスターズ』『イケメン戦国◆時をかける恋』を除く43タイトル。

今回は、この中から上位43タイトルの課⾦アイテム単価とガチャ単価の相関性を散布図に⽰したものを掲載します。

 


ここら先の内容は、2017年2月の日本マーケットトレンドレポート(MTR)からご確認ください。ご契約者はそのままリンク先でご覧ください。新たにMTRをお求めの方は、レポートページよりご連絡いただければ幸いです。

 

【主に掲載されている内容】

1. 問題提起
ⅰ.⾼額課⾦問題に対する各社の取り組み
ⅱ.TOP100タイトルの想定課⾦総額を調査

2. 調査の⽅法
ⅰ.調査の⽅法と調査結果の要約
ⅱ.調査タイトル⼀覧

3. 調査の結果
ⅰ.ガチャ単価と課⾦アイテム単価の関係
ⅱ.課⾦アイテム単価は⼆分化が進む
ⅲ.ガチャ単価は横ばい
ⅳ.想定課⾦総額は微減
ⅴ.想定課⾦総額はどのように設定されているのか

4. その他の調査
ⅰ.ランキングとガチャパターンの相関性
ⅱ.ストッパーを設けているタイトル

 

5. 付録(対象タイトルのガチャ価格帯など全詳細一覧)

▲上位タイトルのガチャ単価の割合を100円ごとに分けて⽰したもの(左)。ユニット期待価格に⼀定の上限(ストッパー)を設けているタイトル(右)。

 

 

 

「Sp!cemart」へのお問い合わせやご質問については下記からお問い合わせください。

 

 

 

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