日本市場で好まれるゲームとは 「Alibaba Cloud Gaming Event」第四弾を取材 – Sp!cemart News

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日本市場で好まれるゲームとは 「Alibaba Cloud Gaming Event」第四弾を取材

アリババクラウドは5月29日(水)、「Alibaba Cloud Gaming Event」第四弾を開催。「中国市場と日本市場スマホゲームの違いと現状」をテーマに、トークセッションが行われました。

 

本稿では、黒川塾主宰の黒川文雄氏、株式会社SQOOL代表取締役の加藤健治氏が登壇したセッション「日本ゲーム市場の最新動向とその特徴、日本市場で好まれるゲームとは 中国系ゲーム会社が日本市場へ進出する際の注意点」の様子を紹介します。

 

▲メディアコンテンツ研究家/黒川塾主宰 黒川文雄氏

 

▲株式会社SQOOL代表取締役 加藤健治氏

 

 

日本ゲーム市場の最新動向と特徴

セッションでは、まず各ゲーム市場の最新の市場動向を確認。

 

▲2010年頃からオンラインプラットフォームが大きく伸びています。

 

この推移からは、「PS Plus」などを始めとしたサービスが企業の業績を支えていることがわかります。また、加藤氏は2017年の家庭用ハードの復調に着目。『モンスターハンター:ワールド』や「Nintendo Switch」の発売によって盛り返したのだと分析しました。

 

 

他方、ゲームアプリ市場においては『モンスターストライク』や『Fate/Grand Order』など、トップ層のゲームアプリが大きくけん引しています。ユーザーの課金層においても、日本においては9割が無課金であり、一部の課金をしているユーザーが売り上げを大きく占めています。この課金層の違いは、中国市場とは違った特徴なのだとか。

 

黒川氏は、市場が拡大し、開発やマーケティングに掛かる費用が高くなってきたことで、潤沢な予算がある会社でないと勝負できるタイトルが出しにくい状況であると指摘しました。

 

 

しかし、日本のゲーム人口はまだまだ増え、悲観するような現状ではない、と黒川氏は続けました。アプリの存在によってゲームがより手軽に始められるようになったことで、ライフスタイルが広がったと捉えられます。

 

そして昨今、無料アプリランキングなどにはカジュアルゲーム・ハイパーカジュアルゲームが台頭。ソーシャルゲーム一辺倒なゲームアプリ市場が変わる兆しが見えてきている、と加藤氏は語りました。

 

 

中国系ゲーム会社が日本に進出する際の注意点

中国と日本を比べると、当然人口の違いが挙げられます。スマートフォンの流通数で言えば、少数派のiPhoneでも2億台近くであり、日本の人口を超えるほどです。ただ、Androidの共通プラットフォーム(GooglePlay)がないという点も大きな違いであり、各キャリアや大きなプラットフォーム(TikTokやWeChat)を通してアプローチしているのだそうです。

 

黒川氏は、「日本は特殊な市場である」とコメント。大きなヒットを出すことが容易ではないものの、受け入れられれば非常に大きな売り上げに直結します。また、中国本土では政府の認可である版号を取得しなければいけないため、日本で先行してテストマーケティングするというケースが増えるかもしれない、と説明しました。

 

さらに、国ごとの文化の違いによるローカライズの重要性ついても言及しました。『ロックマン』、『ドラゴンクエストⅡ』など過去の作品は、その国々で受け入れられやすい形にタイトルやデザインが変更されていました。現在では、『アズールレーン』や『ラングリッサー モバイル』など、オリジナルを生かした方向性のクリエイティブが主流になってきています。

 

以上、市場の現状や今後の中国系企業の参入の動向がうかがえるトークセッションとなりました。

 

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