ニュース

任天堂は、2月2日（木）、iOS/Android向けアプリ『ファイアーエムブレム ヒーローズ』（以下、『FE ヒーローズ』）を世界39ヵ国で配信開始しました。同社にとって、『Miitomo』『スーパーマリオラン』に続く3つ目のスマートデバイスアプリです。

本作は、言わずと知れた名作シミュレーションRPG『ファイアーエムブレム』シリーズに登場する、様々な英雄と共に世界を救っていくスマホゲーム。一画面に収まる8×6マスのマップで、味方のキャラクターをスワイプして、敵に重ねて攻撃できる操作など、スマートデバイスでの遊びとして、作り変える部分は大きく変更しています。また、歴代シリーズに登場するキャラたちの召喚・育成など、シリーズの垣根を越えた冒険が楽しめるのも特徴。

すでにApp Store セールスランキング（ゲームカテゴリー）では、2月3日（金）10：00時点で4位にランクイン。スマホゲーム発の人気タイトル『モンスターストライク』や『パズル＆ドラゴンズ』に迫っています。

本稿では、具体的に『FE ヒーローズ』において、どのような施策が行われていて、マネタイズに繋がっているのか調査してみました。

本作は、無料でゲームをダウンロードし遊べるFree to Play型のビジネスモデル。歴代の『ファイアーエムブレム』シリーズに登場した数々の英雄を、有償通貨である「オーブ」というアイテムを消費して、ランダム型アイテム提供方式（いわゆるガチャ）で手に入れます。

このガチャである「英雄召喚」では、現在ふたつのピックアップ召喚イベント「伝説の英雄編」と「秘めた想い編」を2月15日（水）15：59まで開催しています。それぞれのテーマにあった歴代キャラクターが登場するだけあって、IPタイトルとしてセールスをけん引する内容となっています。

ガチャを1回利用するには、オーブが5個必要です。オーブ販売の最低価格は240円（3個）ですが、現在はリリース記念ログインキャンペーンとして、毎日オーブ2個がプレゼントされます。そのため、ユーザーは240円の3個販売を購入するだけで、1日1回は期間限定でガチャがまわせることになります。なかには1日1回120円でガチャがひけるタイトルもありますが、少額でひけることに越したことはなく、課金ハードルを下げる施策にも捉えられます。

オープの販売価格及び提供割合は下記をご覧ください。

■オーブ販売価格

■レアリティごとの英雄の提供割合

このほかオーブには、スタミナ回復をはじめ、バトルで倒れたときのコンティニュー、キャラクターの所持上限を増やすときに使用されます。また、ホーム画面をアップグレードできる「エリートの城」でも使用可能。「エリートの城」では、ホーム画面のテーマを変更できるほか、今後永久に入手経験値がアップするといった特典が付いています。最初の20％アップはオーブ1個と少額ですが、購入し続けると40％、60％と入手経験値がアップしていき、オーブの個数も増加。スムーズに育成したいユーザーにとっては、必須のコンテンツのため多くの方が購入していることがうかがえます。

これまでの任天堂ゲームアプリ『Miitomo』や『スーパーマリオラン』とは異なり、本作は従来のソーシャルゲームの仕様に沿った作りになっています。ゲームの面白さも然ることながら、任天堂IP×ガチャ（ランダム型アイテム提供方式）の相性とその強みが、本作で証明された格好となりました。「Sp!cemart News」は今後も『FE ヒーローズ』の動向に注視してまいります。

■『ファイアーエムブレム ヒーローズ』

© 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS